就職活動中。自分の長所や短所、どんな人間か、改めて自分自身と向き合わなければならない。友美は思い悩んでいた。私はこんな人間です。御社でこんな風に役立てます。十分自分をアピールしてきた。それでもだめ。第一志望もおちた。多少誇張はするけれど、なるべく素直に誠実に受け答えしてきたはずだし、嘘偽りはほぼなく自分自身を出してきた。それでもダメってことは誰も私を受入れてくれないってことだ。今までそれなりに彼氏もいたし友達とも楽しく過ごしてきた。でも社会では使えないって判断されたってことだ。今まで培ってきた私の全てを全否定されたような、そんな気分だった。じゃあ私は社会に属してどう役に立てるの?泣きそうになりながら電車に乗っているとエロい目で見てくるオヤジとパっと目があった。あのオヤジは私とセックスできたら嬉しいだろうか。幸せだろうか。私にも人を幸せにさせることができるんだろうか。誰かに必要とされて、受入れてくれるところが欲しい、ただそう思っただけだった。
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